2022/04/18

国税のコンビニ納付(QRコード)

国税の納付手続

コンビニ納付(QRコード)の具体的なご紹介の前に国税の納付方法の概要についてお伝えさせていただきます。
国税については、申告後に税務署から税額等を記載した納付書の送付は基本的にされません。申告内容に基づきご自身から期限までに納付を行う必要があります。
納付の手続きには様々な方法があり、以下の種類があります。
①窓口納付
納付書により金融機関、所轄税務署の窓口で納付する方法
②ダイレクト納付
e-Taxによる簡単な操作で預金口座から振替により納付する方法
③インターネットバンキング等
インターネットバンキング等から電子納付する方法
④クレジットカード納付
「国税クレジットカードお支払サイト」を運営する納付受託者を通じてクレジットカード決済により納付をする方法
⑤コンビニ納付(QRコード及びバーコード)
コンビニエンスストアの窓口で納付する方法
⑥振替納税
預金口座から振替により納付する方法

それぞれ特徴がありますが、ダイレクト納付や振替納税であれば事前に利用開始の手続きが必要であり、インターネットバンキングでは有料サービスの加入、クレジットカード納付であれば決済手数料などの負担があります。また振替納税の場合は利用可能な税目に制限があります。納付書を使った窓口納付であればこれらの問題は解決されますが、どうしても直接、金融機関等へ平日に行く必要があります。コンビニ納付のうちQRコードを利用した納付であれば、この日時と場所的な拘束が無く、夜間・休日に近くのコンビニで納付することができます。

コンビニ納付(QRコード)の手続き

コンビニ納付(QRコード)は、自宅のパソコンやスマートフォンで作成したQRコードを使用し、国税庁が指定した納付受託者(コンビニエンスストア)を通じて納付する手続きです。
実際の納付手順は以下の流れになります。

事前準備

QRコードの作成をする必要があり、「確定申告書等作成コーナー」、「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」、「e-Tax」の三つの方法で作成することができます。
それぞれ作成方法の概要は以下の内容となります。
・「確定申告書等作成コーナー」
確定申告書等作成コーナーで、申告書の作成を進めると「住所・氏名等の入力」画面があります。納税額が30万円以下の場合、その画面に表示される「納付用QRコードを作成する」を選択(チェックボックスをクリック)すると、申告書の作成(印刷)と併せて、納付書QRコードが作成(印刷)されます。

・「コンビニ納付用QRコード作成専用画面(QRコードのみを作成)」
国税庁サイトの「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」において納付に必要な情報(住所、氏名、納付税目、納付金額等)を入力し、「QRコード作成」ボタンを押下します。納付用QRコードが作成されますので、「コンビニ納付用QRコード」ボタンを押下し印刷を行います。

・「e-Tax」
e-Taxで電子申告を行うとメッセージボックスに納付区分番号通知が届きます。納税額が30万円以下の場合、通知画面の「QRコード作成」を選択し、「納付情報確認画面」において、納付情報を確認のうえ「帳票表示・印刷」ボタンを押下します。納付用QRコードが作成されますので、その画面の印刷を行います。

納付手続き

①上記の三つのうち、いずれかの方法で印刷した納付用QRコードをコンビニ店舗に持参します。
②キオスク端末(「Loppi」や「Famiポート」)にQRコードを読み取らせ、バーコード(納付書)を出力します。
③出力されたバーコード(納付書)に現金を添えて、レジで支払いを行います。(払込金受領証が発行されます)

※作成したQRコードは紙の印刷によらず、PDFファイルをスマートフォン等に保存し、その画面をキオスク端末に読み取らせることもできます。

注意点など

次にコンビニ納付(QRコード)における注意点を記載いたします。

利用可能な税目

基本的には全ての税目での利用が可能です。一部、所得税徴収高計算書により源泉所得税を納付する場合など利用できない場合があります。

利用金額の上限

30万円以下の金額で利用できます。30万円超でも「コンビニ納付用QRコード作成専用画面」では複数のQRコードを作成可能ですが、コンビニの防犯上の観点で上限を設けているため、コンビニ側から納付を断られる可能性はあります。

利用可能なコンビニ

・ローソン、ナチュラルローソン、ミニストップ(「Loppi」設置店舗のみ)
・ファミリーマート(「Famiポート」設置店舗のみ)

手数料

手数料はかかりません。

決済手段

レジでの決済は現金のみとなっています。

ここまで、国税のコンビニ納付(QRコード)についてご紹介させていただきました。2023年からは地方税においても全国的に統一されたQRコードが活用される予定です。当初は税目も限定的で、自治体側で作成した納付書にQRコードが記載されるにとどまるようですが、将来的には税目が増えて、国税のように納税者側でQRコードを作成できるようになるのでは、と期待しているところです。
今回ご紹介した国税のコンビニ納付(QRコード)は、平日の日中に時間を取れない方には便利な方法だと思いますので、納税が必要な場合はご検討いただければと思います。

記.東京業務2課