2026/05/27

令和8年3月期以降の決算のポイント

令和8年3月期に該当する(令和6年度改正分)

賃上げ促進税制の繰越控除制度の初回適用

令和6年度改正の内容が引き続き適用され、大企業・中堅企業は
継続雇用者給与、中小企業者等は雇用者給与等支給額の増加率が要件です。
 
なお、中小企業者等は控除しきれなかった金額を5年間繰り越すことが可能な制度となっています。
 
したがって、前期に繰越控除金額が発生している企業は、今回の決算でその繰越控除額を利用する可能性がありますのでご確認ください。

また今期が赤字でも、賃上げ要件を満たせば繰越が可能です。

赤字で税額控除が出来ないからと、法人税申告書の別表に正しく記載しないと控除が受けられませんので注意が必要です。

接待飲食費の1万円基準が通年適用

令和8年3月期からは交際費とならない飲食費の基準額が1人5千円から1万円に 引き上げられた改正が通年で適用されます。

1人1万円以下であれば「会議費」等として全額損金算入が可能です。
当たり前になってきた基準ですが「人数・参加者の記録」が必須なのでご注意ください。

法人事業税の外形標準課税の対象法人の改正

現在の外形標準課税の対象法人(事業年度末日において資本金1億円超の法人)を維持したうえ、令和7年4月1日以後開始事業年度より、下記の要件を満たす場合は資本金が1億円以下でも対象法人となります。

① 前事業年度が外形標準課税の対象
② 当期末の資本金1億円以下
③ 当期末の資本金+資本剰余金が10億円超

減資により適用外になるのを防ぐためのようです。
さらに令和8年4月以降は一定の水準を超える大法人等の100%子会社にも適用範囲が広がります。

令和8年3月期に該当する(令和7年度改正分)

中小企業者等の法人税率の特例の見直し

中小企業者等の法人税率特例は見直しのうえ、15%の軽減税率の適用期限が2年延長されています。

ただし、令和7年4月1日以後開始の事業年度から、所得が年10億円超の年度は「年800万円以下部分」の税率が15%→17%に引上げされました。

あまり目立ちませんが中小企業者への増税ですね。

新リース会計基準に係る税務(新リース会計基準の早期適用)

新リース会計基準の適用は令和9年4月からですが、早期適用(令和7年4月から適用可能)している場合、借手側におけるオペレーティング・リース取引については、会計上は使用権資産及びリース負債を計上する一方で、税務上は従来通り賃貸借処理が維持されるため会計と税務において差が生じるようになります。

新リース会計基準を適用した場合は、使用権資産の会計上の減価償却費や利息費用については税務上損金とされないため、加算調整の対応が必要となるので注意が必要です。

また、フリーレントを含む賃貸借取引の処理が法人税法基本通達に新たに新設されました。

決算に関連するケースもあるため今期から確認が必要となります。

気づかないうちに該当する事になる改正があるかもしれませんので、今一度、確認を行って決算処理をしていきましょう。

記.大阪事務所3課