2026/03/11

令和8年固定資産税の改正

固定資産税の概要(現行)

固定資産税は、毎年1月1日を基準日(=賦課期日)として、同日に所有している固定資産に対して課税される税金です。
固定資産とは土地、家屋、償却資産を総称したもので、償却資産に対する固定資産税は償却資産税とも呼ばれます。
 
土地とは、田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野などを言い、家屋とは、住家、店舗、工場、倉庫などを言います。
償却資産とは、土地又は家屋以外の、事業の用に供される減価償却資産を言い、無形減価償却資産や自動車税、軽自動車税の課税対象となるものなどを除きます。
例えば、事業者が所有する取得価額10万円以上のパソコンから、大きいもので言うと鉄道、船舶や航空機なども該当します。

土地や家屋は、その所有者が事業者、非事業者問わず課税対象となり、償却資産は事業者が所有する減価償却資産が課税対象となります。
(非課税となる場合もあります。)

ただし、同一の者が市区町村ごとを単位として、土地、家屋、償却資産それぞれの基準日における評価額(=「課税標準額」)ベースで次の金額に満たない場合は、原則、固定資産税は課されません。いわゆる免税点制度があります。

土地・・・・・ 30万円
家屋・・・・・ 20万円
償却資産・・・150万円

通常、税率は1.4%で、納期は原則年4回に分割して納付します。

上記は固定資産税の原則的な課税の取扱いになりますが、一定の要件を満たすことで各種特例もあります。(住宅用地の課税標準額の特例や新築住宅の税額減額など)

固定資産税は、所得税や法人税、消費税などのような、納税者が納税額(還付額)を計算し申告・納税する「申告納税方式」ではなく、市区町村等が納税額を計算し税金を賦課する「賦課課税方式」を採用しています。
とはいえ市区町村等が全て勝手に計算するわけでなく、償却資産や各種特例については納税義務者の申告に基づき計算されます。

令和8年度税制改正大綱の固定資産税の主な改正

1.免税点の引き上げ
令和9年1月1日以降を基準日とする固定資産税から適用されます。

土地・・・・・ 30万円 →  30万円(据置)
家屋・・・・・ 20万円 →  30万円
償却資産・・・150万円 → 180万円

免税点が引き上げられることで、納税義務が免除される方が増えることになります。

2.新築住宅の減額
新築住宅の減額とは、新築された住宅に対して新たに固定資産税が課されることとなった年度から、1/2に相当する税額を、以下の期間について減額するものです。
※ 税額が1/2となる床面積(=減額対象床面積)は120㎡が上限です。

【一般住宅】/【長期優良住宅】
戸建(下記以外)・・・・・・・・・・・・・・・・ 3年間/5年間
マンション等(3階以上の中高層耐火住宅)・・・・ 5年間/7年間

この適用期限が令和8年3月31日から5年延長され、令和13年3月31日までに新築された住宅が対象となりました。

また、減額の対象となる新築住宅に該当するか否かの判定の際の床面積要件も次のように改正されました。
※ マンションなどの共同住宅で廊下や階段などの共用部分がある場合は、共用部分の床面積を各戸の床面積の割合に応じて按分し、按分後の床面積で判定します。

(現行)50㎡(一戸建て以外の貸家は40㎡)以上280㎡以下
 ↓
(改正後)40㎡以上240㎡以下
※ 東京都の23区内の特定都市再生緊急整備地域については、下限は50㎡以上に据置。

より小規模の住宅に適用範囲が広がり、一方で上限が抑えられた形です。

加えて、令和11年4月1日以後に災害危険区域等内において新築された一定の住宅については、新築住宅の減額は適用できないこととなりました。

記.大阪事務所1課