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事務所通信 2016年6月号

  

 

高額資産を取得した場合の消費税の特例措置の見直しについて。

 

 

 以前、いわゆる「自販機設置スキーム」といわれた消費税還付のスキームがありました。たとえば、新たに高額なマンション投資などをする年度に、あえて消費税の課税事業者を選択します。そして、敷地に自販機などを設置し、少額な自販機売上で課税売上割合を100%とすることで、マンション取得に要した消費税の還付を受けることができます。さらに、翌年以降は簡易事業者や免税事業者となって、還付を受けた消費税の調整計算(調整対象固定資産の調整計算)を逃れるというものです。

 

 平成22年の税制改正では、消費税還付後に簡易課税事業者や免税事業者となって、消費税の調整計算を回避するという方法については、ある程度の封じ込めがなされましたが、いくつかの抜け道は残りました。

 

 また、棚卸資産は規制されなかったので、不動産を転売するような業者では、本則課税で仕入れて、簡易課税で売却すれば、消費税の差額を利益確保できるというような不合理な実態がありました。

 

 そこで、今回の改正ですが、平成28年4月1日以降に、本則課税事業者が1000万円(税抜)以上の高額資産(棚卸資産含む)を取得した場合、取得した日の属する課税期間の開始の日から3年を経過する日の属する課税期間までは、消費税の簡易事業者や免税事業者にはなれない事とされました。

 

 この改正は、対象を棚卸資産も含むとしたことで、特に前段の不動産転売における本則課税と簡易課税の差益の封じ込めに主眼があったようです。

 

 改正によって、マンション投資のような高額資産の消費税還付を意図しない場合であっても、本則事業者として1000万円以上の高額資産を購入した場合には、取得した課税期間の初日から3年を経過する日の属する課税期間まで、簡易事業者や免税事業者になれないので、消費税の管理、対策には一層注意を要することとなってきます。

 

 

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